平和なはずだった生活が急変した日
お互いの事と状況が理解出来た上で生活を始め、数日…。
主に出てくる人格は、らん、みかん、そらの3人。
記憶の共有や重要事項の伝達は各人格が行っているのですが、主人核の百(もも)と鈴音は別部屋なので分からないと聞きました。
他の人格に関しても黒川が把握しているので大丈夫だと聞いていました。
これからの生活を考えてくれているらん。
生活に楽しさを提供してくれる明るいみかん。
私が鬱で落ちた時に励ましてくれるそら。
この3人には感謝の言葉しかありませんでした。
みんな違う趣味思考を持っており、表情や仕草も異なるため私としては急に友達が増えた様な感覚でした。
黒川が仕事の面接の為、一度百(もも)の実姉の家に戻る事になりました。
採用を貰い翌日にはまた私の家に戻り生活が始まりました。
役所に手続きをしたり、住む家を探したり…それらがやっと落ち着いた日。
百(もも)達の様子がどうもおかしかった。
どのメンバーも不安そうにしている。
黒川は後は生活保護費を貰うまで動けないのは理解出来るが、ずっと寝ている。
みかんは寂しくなり私達と行動を共にする事が増え、最終的にみかんは引きこもってしまった。
その事に気がつかない黒川は携帯ゲームをして寝る日々を過ごした。
我が家にWi-Fiがある事を良い事に…。(本音)
私達も次第に黒川に対して不信感をつのらせる様になっていました。
それを感じたからかは分からないが、カズが中で暴れ回っている様だ。
カズはみかんに好意を寄せていたが、同じ体を共有する者としてタブーとされていた。
みかんには幸せになって欲しいと心から思っているのはカズだっただろう。
黒川がこんなんだったら…俺が…でも…畜生!!
そんな気持ちだったんだろうと今なら分かります。
耐えきれず投げやりになってしまったカズは家出ならぬ体出をしてしまいました。